ステルスマーケティング規制と行政指導・行政処分①

【事例1】
Xさんはスポーツジムやエステサロンを展開するA社の代表取締役を務めていました。
AさんはSNSを通じた顧客獲得に関心を持っていました。
そして令和6年頃からSNS上のインフルエンサーに依頼して自社のスポーツジムやエステサロンをおすすめする記事を投稿してもらっていました。
そのうちXさんは、PR案件であることを明示すれば顧客が信じないと考え、投稿された記事についてPR案件という表示を行わずに自社のサイトでお客様の声として自社のサイトにアップしていました。
この投稿が問題ではないかという声が社内であがりXさんは刑事事件や行政処分の対応に詳しいあいち刑事事件総合法律事務所の弁護士に相談しました。
(事例はフィクションです)

1 ステルスマーケティングについて

みなさんは「ステルスマーケティング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。略称として「ステマ」と言われることも多いです。
ステルスマーケティングとは、簡単に言えば広告であるにもかかわらず、広告であることを隠すことをいうとされています。
現代では、消費者が口コミサイトやSNSでの情報や評判を基に商品やサービスを選択することが一般的になっています。
これは消費者が、企業などの広告ではなく純然たる第三者の声であれば、その情報や評判には誇大や誇張がなく信用に足りると考えることが前提となっています。
しかしその情報や評判が、企業などが広告目的で第三者の声を装って情報発信をしてしまえば消費者が第三者からの情報や評判と誤解して選択をしてしまうことになってしまい安心して商品やサービスを選択することができなくなってしまいます。
そこで広告であるにもかかわらず広告であることを隠して行う「ステルスマーケティング」の問題が近年大きくなって、法改正によって規制されるようになりました。

2 ステルスマーケティングに対する規制

ステルスマーケティングに関する規制は、令和5年10月1日に施行された不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」といいます。)により規制されることになりました。
景品表示法第5条3項には以下の条文があります。

第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。
(中略)
3 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの

この「内閣総理大臣が指定するもの」について、令和5年10月1日から
「事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの 」
が明記されることになりました。
この要件についての解説は詳しくは次回の記事で行いますが、一言で言えば、事業者が行う広告で、消費者から見て事業者が行う広告とは分からないものになります。
消費者庁のページでも様々な場合について法律に違反するかの解説がありますのでそちらのページ(https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/)も参考にしてください。

この改正によって事業者は自社で行うPR活動についてこの規制に違反しないようにしっかりとPR戦略を見直し対応していくことが求められます。
自社のPR活動に不安を持たれている経営者の方は是非一度景品表示法などの広告規制に詳しいあいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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