不祥事発生時における広報対応の留意点について①

企業内部で不祥事が発生した場合における広報対応の留意点について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

そもそも広報とは

広報とは、企業が社会の人々に向けて企業の情報を発信することです。

不祥事が発生した場合の広報対応

企業内で不祥事が発生したとき、特にそれが犯罪に関わるときには、新聞報道されたり、インターネット上で掲載されるなどして、不特定多数の人々に知られてしまう場合があります。
その際、企業側に取材がなされ、時には、記者会見を実施する必要が生じるかもしれません。メディアからの取材依頼は基本的に広報が担当します。
今回は、企業内部で不祥事が発生した場合における広報対応(危機管理広報)の重要性について解説します。

不祥事発生時における広報対応(危機管理広報)の重要性

企業内の不祥事について、その情報がいったん世に出てしまえば、出回った情報の全てを削除することは不可能です。とくに、現在では、SNSの普及等により、企業内部で起きた不祥事であっても、企業外部に漏れるリスクは従前よりも格段に高まっているといえます。
それゆえ、昨今、不祥事発生時における広報対応(危機管理広報)の重要性が増しています。ひとたび、企業の評価や評判を毀損する重大な不祥事が発生し、これに対する対応を誤れば、大変な事態に陥る可能性があります。
広報対応を誤ったがゆえに、社会的非難を増幅させ、問題を不必要に大きくしてしまった事例は枚挙に暇がありません。

参考:2023年評判を落とした不祥事ランキング 月刊『広報会議』調べ

不祥事に関する情報は企業の価値を低下させますが、消費者を始めとしたステークホルダー(日本語で「利害関係者」を意味します。)は当然のことながら企業に不信の目を向けるようになります。また、場合によっては、不買運動に発展し、多大な経済的損失を被ってしまうことになります。そればかりか、その企業自体の社員の士気低下、優秀な人材の流出などが生じ得ます。対応を誤れば企業の死命をも決しかねず、企業倒産まであり得ることを強く意識する必要があります。

そこで、企業としては、不祥事が企業外部に発覚してしまったことによる企業の信用失墜のリスクをどのようにして防ぐか、あるいはどのようにして最小限度にとどめるか、検討する必要があります。
信用を築くには、長い時間をかけて大変な努力、労力が必要ですが、信用を失うのは一瞬で足ります。企業は、評価や評判が低下することを食い止め、速やかに信用回復を実現させる必要があります。そのために、迅速かつ適切な対応が必要になるのです。
次回からは、不祥事発生時における広報対応(危機管理広報)についてその具体的な手順等について解説していきます。

最後に

あいち刑事事件総合法律事務所には刑事弁護・加害者弁護に強いバックグラウンドを持つ,企業法務の経験豊富な弁護士が多数在籍しています。企業不祥事を防ぎたい場合や体制を見直したい場合、あるいは、企業不祥事が発生してお困りの際は、あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

お問い合わせはこちらからどうぞ。

keyboard_arrow_up

0359890893 問い合わせバナー 無料相談・初回接見の流れ