風俗営業の名義貸しの捜査のポイント解説

(事例)なお上の事例はフィクションです。
Aさんは、キャバクラの経営者です。ある日、Aさんの店の元従業員BさんがAさんのお店から独立して似たようなお店を作りました。AさんとBさんは、仲が悪くて離反したというわけではなく、お互い独立して営業をしていました。
しかし、ある日、AさんとBさんは、名義貸しで風俗営業を営んだものとして逮捕されてしまいました。
どうすれば良いでしょうか、またどうしておけば良かったでしょうか。
今回は、どうすれば良いかという点を解説していきます。

参考事例:無許可営業、風営法違反容疑で男2人逮捕 栃木県警

風俗営業法の違反とは?

一般的に風俗営業法といわれている法律がありますが、その内容はとてもボヤっとしています。例えば客引きが規制されていますが、皆さんが繁華街を歩いていると声をかけてくるキャッチの人は、普通に考えると客引きでしょう。

先ほどの事例でAさんが逮捕された名義貸しも難しい話です。AさんとBさんの関係でいう名義貸しとは、風俗営業の許可を受けた者が自ら風俗営業等を営むことなく他人にこれを営ませることです。
Aさんとは異なり、例えば、風俗営業法違反で前科があるCさんは自分では風俗営業の許可をとれないので代わりにDさん名義で許可を取らせて、実際の運営はCさんがしていたというような事案であれば、明らかな名義貸しとして摘発されても仕方ないでしょう。

今回のAさんやBさんが名義貸しとして逮捕された理由としては、「Bさんの名前で風俗営業の許可が取られているけど、Bさんは名ばかりで、Aさんが実質的な経営者なのではないか」と警察に疑われたからだと考えられます。

そして風俗営業法の名義貸し事案でメインとなる捜査事項は、だいたい決まっています。先にあげたCさんの事例のような風俗営業法違反の前科の有無というのはとても大きいです。そのほかにも、Bさんの店との関係で営業方針の決定をしていたのはAさんかBさんか、AさんやBさんはBさんの店で仕事をしていたのか否か、お金の管理をしていたのは誰か、AさんやBさんは普段何と呼ばれていたか、取引先と商談をしていたのはどちらか、といった事項が調べられていきます。

したがって、AさんやBさんの弁護士として,実質的に誰が店舗の経営者,責任者なのかという点を明確にして供述するようアドバイスすること想定されます。
もちろん口裏を合わせて嘘を言うことはできないので、AさんもBさんも自分の弁護士としっかり打合せをして、最良の結果を得られるよう動いていくことになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、風俗営業法違反という難しい事案でも弁護の経験を豊富に有しております。名義貸し含め風俗営業法違反で捜査を受けた場合には、ぜひご相談ください。

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