薬機法・景表法その他広告法務

法的リスクを負わず効果的な広告を行うために

化粧品、健康食品、サプリメント、美容機器、医療機器、医薬部外品、医療・美容・ヘルスケア関連サービスなどを取り扱う企業にとって、広告表現は売上に直結する重要な経営課題です。

一方で、広告は「目立てばよい」「競合他社が使っている表現だから大丈夫」「インフルエンサーに任せているから自社は関係ない」という考え方では、大きな法的リスクを抱えることになります。広告主自身が責任を問われる場合もあるため注意が必要です。

薬機法、景品表示法、健康増進法、食品表示法、特定商取引法、医療広告規制、ステルスマーケティング規制など、広告に関する法律は複数にまたがります。ひとつの広告でも、薬機法上は問題がなくても景品表示法上問題になる、健康食品として販売しているつもりでも医薬品的な効能効果をうたって薬機法上問題になる、といったケースがあります。

当事務所では、広告表現を単に「削る」「止める」だけではなく、法的リスクを抑えながら、商品やサービスの魅力を適切に伝えるための広告法務をサポートしています。

このようなお悩みはありませんか

  1. 化粧品やサプリメントのLP表現が薬機法に違反しないか不安
  2. 「痩せる」「治る」「改善する」「若返る」などの表現を使ってよいか判断できない
  3. 健康食品、エステ、美容機器、整体、クリニック広告の表現をチェックしてほしい
  4. インフルエンサー投稿、口コミ、レビュー、アフィリエイト広告の管理体制を整えたい
  5. 消費者庁、都道府県、保健所、厚生労働省、警察などから連絡や指導を受けた
  6. 広告代理店、制作会社、ライター、ASP、インフルエンサーとの契約内容を見直したい
  7. 行政処分、措置命令、課徴金納付命令、刑事事件化、報道対応などのリスクをできる限り回避したい
  8. 広告審査の社内ルールやチェック体制を作りたい

広告規制は、違反してから対応するよりも、広告を出す前に確認する方が圧倒的に負担を抑えられます。特に、LP、SNS広告、動画広告、記事広告、口コミ施策、アフィリエイト広告は拡散が早く、問題発覚後の回収や修正に時間と費用がかかるため、事前チェックが重要です。

薬機法とは

薬機法とは、正式には「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」といい、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品などについて、品質・有効性・安全性を確保するための法律です。

広告との関係では、主に次のような規制が問題になります。

1.虚偽・誇大広告の禁止

医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器などについて、効能、効果、性能などを実際よりも大きく見せたり、承認・認証された範囲を超えて表現したりする広告は問題になります。

たとえば、化粧品であるにもかかわらず、医薬品のように「シミが消える」「肌細胞を再生する」「アトピーが治る」などと表現することは、薬機法上問題となる可能性があります。

2.未承認医薬品等の広告の禁止

まだ承認や認証を受けていない医薬品、医療機器、再生医療等製品について、名称、製造方法、効能、効果、性能に関する広告を行うことは制限されています。

海外製品、輸入品、新規開発商品、医療機器に該当し得る美容機器などでは、そもそも日本国内でどのような広告が可能かを慎重に確認する必要があります。

3.「何人も」が規制対象になる点

薬機法の広告規制は、メーカーや販売会社だけを対象にするものではありません。広告代理店、制作会社、アフィリエイター、インフルエンサー、ライター、媒体社など、広告の作成・表示・拡散に関与する者についても、その関与の態様によっては問題となる可能性があります。

そのため、自社が商品を製造・販売していない場合であっても、広告表現を作成・掲載・拡散に関与する立場であれば、薬機法上のリスクを検討する必要があります。

景品表示法とは

景品表示法は、商品やサービスについて、実際よりも著しく優れている、実際よりも著しく有利であると一般消費者に誤認される表示や、その他の不当な表示を規制する法律です。

広告の対象は、医薬品や化粧品、健康食品に限られません。あらゆる商品・サービスの広告、表示、キャンペーン、価格表示、比較広告、ランキング表示、口コミ表示などが問題となります。

景品表示法で問題になりやすい表示

優良誤認表示

商品やサービスの品質、規格、内容、効果などについて、実際のもの又は競争事業者のものよりも著しく優れていると一般消費者に誤認させる表示です。

たとえば、十分な根拠がないにもかかわらず、次のような表現を使う場合には注意が必要です。

  1. 業界最高水準
  2. 医師も推奨
  3. 利用者満足度ナンバーワン
  4. たった1週間で効果を実感
  5. 98パーセントが改善
  6. 他社製品より圧倒的に優れている

特に、効果効能、満足度、ランキング、比較広告、体験談、ビフォーアフター写真などについては、表示内容を裏付ける合理的な根拠資料が重要になります。表示内容によっては、行政庁から根拠資料の提出を求められることがあります。

有利誤認表示

価格、取引条件、キャンペーン内容などについて、実際よりも著しく有利であると消費者に誤認させる表示です。

たとえば、次のような表現は注意が必要です。

  1. 今だけ半額
  2. 通常価格から大幅値引き
  3. 先着限定
  4. 残りわずか
  5. 初回無料
  6. 返金保証

これらの表現を使う場合、通常価格の販売実績、キャンペーン期間、適用条件、解約条件、追加費用の有無などを明確にする必要があります。

ステルスマーケティング

広告であるにもかかわらず、広告であることを隠して、第三者の自主的な投稿や口コミのように見せる表示も問題になります。

インフルエンサー投稿、口コミ投稿、レビュー依頼、アフィリエイト記事、ランキングサイト、比較サイト、SNS投稿などでは、広告主と投稿者・媒体との関係性、表示内容への関与の程度、報酬や無償提供の有無などを確認する必要があります。また、広告主が表示内容の決定に関与している場合などには、事案に応じて「広告」「PR」「提供」等の表示が必要となることがあります。

健康食品・サプリメント広告で特に注意すべき点

健康食品やサプリメントは、原則として医薬品ではありません。そのため、病気の治療や予防を目的とするような表現や、身体の機能に直接作用するかのような表現を用いると、医薬品的な効能効果を標榜していると判断され、薬機法上問題となる可能性があります。

たとえば、次のような表現には注意が必要です。

  1. 糖尿病を改善
  2. 高血圧に効く
  3. がん予防
  4. 免疫力を高めて感染症を防ぐ
  5. 脂肪を溶かす
  6. 飲むだけで痩せる
  7. 関節痛が治る
  8. 更年期障害を改善

健康食品では、薬機法だけでなく、健康増進法、食品表示法、景品表示法、機能性表示食品制度なども問題になります。また、個々の表現だけではなく、体験談、ランキング表示、専門家コメント、グラフ、写真等を含めた広告全体の印象によって、病気の治療・予防効果や過度な痩身効果を示していると判断される場合があります。

化粧品広告で特に注意すべき点

化粧品広告では、認められる効能効果の範囲を超えないように注意する必要があります。

たとえば、一般的な化粧品であるにもかかわらず、次のような表現を使う場合は問題となる可能性があります。

  1. シミが消える
  2. シワを改善する(医薬部外品等として認められた場合を除く)
  3. 肌を再生する
  4. 細胞レベルで若返る
  5. アトピーが治る
  6. ニキビを治療する
  7. 発毛効果がある

化粧品では、「保湿」「肌を整える」「肌にうるおいを与える」など、認められる範囲内で表現を組み立てることが重要です。また、成分説明、使用者の感想、画像、グラフ、専門家コメントなどを組み合わせることで、個々の表現自体は問題がなくても、広告全体として過度な効能効果を示していると判断されることがあります。そのため、広告全体の印象を踏まえて検討することが重要です。

美容医療・クリニック広告で注意すべき点

美容クリニック、歯科医院、自由診療、再生医療、AGA治療、医療脱毛、痩身治療などの広告では、薬機法や景表法だけでなく、医療法に基づく医療広告規制も問題になります。

医療広告では、患者を不当に誘引するような誇大広告、虚偽広告、比較優良広告、体験談、治療前後の写真の使い方などが問題になりやすい分野です。

「必ず治る」「絶対に失敗しない」「地域最安」「芸能人も通う」「症例数ナンバーワン」などの表現は、内容・根拠や表示方法によっては虚偽広告、誇大広告、比較優良広告等として問題となる可能性があります。

広告規制に違反した場合のリスク

広告規制に違反した場合、単に広告を修正すれば済むとは限りません。

想定される主なリスクは次のとおりです(事案や適用法令によって異なります)。

  1. 行政指導
  2. 広告の削除・修正要請(行政指導等を含む)
  3. 措置命令
  4. 課徴金納付命令
  5. 業務改善命令
  6. 業務停止命令
  7. 許可取消し
  8. 会社名・違反内容の公表
  9. 報道・SNS炎上
  10. 取引先・モール・広告媒体からの出稿停止
  11. 顧客からの返金請求・損害賠償請求
  12. 役員・担当者の責任追及
  13. 刑事罰

特に、措置命令等の行政処分や違反事実が公表された場合には、売上だけでなく、企業ブランド、採用活動、取引先との関係、金融機関からの信用等にも大きな影響が生じる可能性があります。

弁護士による事前対応

広告法務で最も重要なのは、問題が起きる前にリスクを把握し、適法な広告表現に整えることです。

当事務所では、次のような事前対応を行います。

広告表現のリーガルチェック

LP、チラシ、パンフレット、SNS広告、動画広告、記事広告、メールマガジン、セールス台本、インフルエンサー投稿案などについて、薬機法、景品表示法、健康増進法、食品表示法、特定商取引法、医療法に基づく医療広告規制などの観点から確認します。

単に「この表現は危険です」と指摘するだけではなく、可能な限り代替表現を提案し、広告の訴求力を維持しながらリスクを下げることを目指します。

商品・サービスごとの法的整理

健康食品、化粧品、医薬部外品、医療機器、美容機器、エステ、整体、クリニック、オンライン診療、D2C商品などは、商材ごとに問題となる法律や表現の許容範囲が異なります。

まずは、商品やサービスの法的位置づけを整理し、どの法律が適用されるのか、どの表現が危険なのか、どの範囲で訴求できるのかを検討します。

広告制作フローの整備

広告違反は、法務部だけで防げるものではありません。商品企画、マーケティング、営業、広告代理店、制作会社、ライター、インフルエンサー、ASPなど、複数の関係者が関与するため、広告制作の流れそのものを整える必要があります。

当事務所では、次のような体制整備をサポートします。

  1. 広告チェックマニュアルの作成
  2. NG表現・注意表現リストの作成
  3. 承認フローの設計
  4. エビデンス管理体制の構築
  5. インフルエンサー投稿ルールの整備
  6. アフィリエイト広告管理規程の作成
  7. 社内研修・勉強会の実施
  8. 広告代理店・制作会社との契約書整備

根拠資料の確認

景品表示法では、効果効能、性能、満足度、ランキング、比較広告などについて、表示内容を裏付ける合理的な根拠資料が重要になります。

当事務所では、広告で使う数値、グラフ、試験結果、アンケート、ランキング、利用者の声、専門家コメントなどについて、表示内容と根拠資料が対応しているかを確認します。

「根拠はあるが、広告表現が言い過ぎになっている」
「アンケートの取り方が不十分」
「比較対象が不明確」
「ナンバーワン表示の調査条件が弱い」

このような問題は、広告を出す前に修正することで、大きなトラブルを防ぐことができます。

弁護士による事後対応

すでに広告が問題となっている場合には、初動対応が非常に重要です。

行政から連絡が来た場合

消費者庁、都道府県、保健所、厚生労働省、自治体、警察などから連絡を受けた場合には、その内容を正確に把握した上で対応方針を検討する必要があります。

まずは、次の点を整理する必要があります。

  1. どの広告が問題とされているのか
  2. どの法律違反が疑われているのか
  3. 表示期間、表示媒体、売上規模はどの程度か
  4. 表示の根拠資料は存在するか
  5. すでに広告を停止・修正すべきか
  6. 追加調査や社内ヒアリングが必要か
  7. 課徴金や刑事事件化のリスクがあるか

当事務所では、行政対応の方針を整理し、回答書の作成、資料提出への対応、行政との協議、再発防止策の策定をサポートします。

広告の停止・修正・回収対応

問題のある広告が出稿中の場合、直ちに停止すべきか、どの範囲で修正すべきか、過去の投稿や記事も削除する必要があるかを判断する必要があります。

LPだけでなく、SNS投稿、アフィリエイト記事、動画、バナー、メール、同梱チラシ、販売ページ、ECモールの商品説明、口コミ依頼文なども確認が必要です。

社内調査・原因分析

広告違反が疑われる場合には、誰が、いつ、どのように広告表現を作成・承認したのかを確認する必要があります。

原因分析が不十分なまま表面的な修正だけを行うと、同じ問題が繰り返され、行政対応でも不利になる可能性があります。

当事務所では、社内ヒアリング、関係資料の確認、広告制作フローの検証、再発防止策の作成をサポートします。

課徴金・措置命令への対応

措置命令や課徴金納付命令が問題となる場合、対象広告、対象商品、対象期間、売上額、表示の根拠資料、再発防止策などを整理し、必要に応じて主張や説明を検討することが重要です。

事案によっては、自主的な報告、広告停止、消費者への周知、返金対応、再発防止策の実施が重要になることもあります。

刑事事件化した場合の対応

薬機法違反その他の悪質な広告表示事案では、刑事事件として捜査の対象となる可能性もあります。警察の捜査、任意聴取、資料提出、会社・店舗への捜索差押え、役員・担当者の取調べなどが行われることがあります。

刑事事件では、初期対応を誤ると、会社だけでなく、代表者、役員、広告責任者、実務担当者にも影響が及ぶ可能性があります。

当事務所では、捜査機関への対応、取調べ対応、資料整理、意見書作成、処分軽減に向けた弁護活動、報道対応、再発防止策の構築までサポートします。

当事務所の広告法務サポート

当事務所では、広告規制に関する次の業務に対応しています。

  1. 薬機法・景表法に関する法律相談
  2. LP・チラシ・SNS広告・動画広告のリーガルチェック
  3. 化粧品・健康食品・サプリメント広告のチェック
  4. 美容医療・クリニック広告のチェック
  5. インフルエンサー広告・ステマ規制対応
  6. アフィリエイト広告の管理体制整備
  7. 広告代理店・制作会社との契約書作成
  8. 行政指導・行政調査への対応
  9. 措置命令・課徴金納付命令への対応
  10. 警察等の捜査機関による捜査への対応及び刑事弁護
  11. 社内研修・広告審査マニュアル作成
  12. 顧問契約による継続的な広告チェック

弁護士費用の目安

当事務所では、広告法務について、スポットでの法律相談・広告チェックから、継続的な顧問契約によるサポートまで対応しています。

法律相談

初回相談   無料

2回目以降の相談   11,000円/1時間

※内容・ご事情によりご相談をお受けできない可能性もございます。

広告チェック

55,000円~

行政対応・違反時対応

内容

費用

行政からの照会対応

220,000円~

回答書・報告書作成

220,000円~

行政指導対応

440,000円~

措置命令・課徴金対応

660,000円~

社内調査・再発防止策作成

440,000円~

刑事事件対応

660,000円~

顧問契約

55,000円、110,000円、330,000円、エンタープライズプランなど
規模やニーズに応じて選べるプランをご用意しております。顧問契約の詳細はこちら(https://compliance-bengoshi.com/fee/にリンク)

広告は「攻め」と「守り」の両方が必要です

広告規制を過度に意識しすぎると、商品の魅力を十分に伝えられず、販売機会を失ってしまうことがあります。

しかし、法的リスクを軽視すると、行政処分、課徴金、刑事罰、炎上、信用失墜など、事業に深刻な影響が生じる可能性があります。

重要なのは、法令を正しく理解したうえで、使える表現と避けるべき表現を整理し、ビジネスの成長につながる広告運用体制を整えることです。

当事務所では、薬機法・景品表示法その他広告規制に関する豊富な知見をもとに、企業の広告活動を法務面から支援します。

広告表現に不安がある場合、行政から連絡が来た場合、広告審査体制を整えたい場合には、お早めにご相談ください。

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